タカさんへのインタビュー記事 – 育休をキャリア見直しのきっかけに

今回は育休中に自身のライフキャリアを見つめなおしたタカさんにインタビューした内容をご紹介します。
当初取得する予定の無かった育休を経験し、タカさんが感じたこと、考えたことを語っていただきました。

インタビュアー

まずは自己紹介をお願いします。

タカさん

タカと申します。年齢は34歳。出身は愛知県で、今は妻と4歳になる長男、2歳の次男の4人で岡山県に住んでいます。元々は製造業の生産技術のエンジニアとして働いていましたが、育休が明けてからフリーランスになりました。今は男性育休を通じて、育児も仕事も自分が望むライフキャリアを歩める人を増やしたいと思い、講演家として活動しています。

インタビュアー

タカさんは育休を取得されていましたか?

タカさん

はい、前職で育休を取得しました。ただ、他の人と少し違うのは、2人目の生後8か月から育休を取ったことです。

インタビュアー

1人目のお子さんの時や、2人目の生後から取得する予定はなかったですか?

タカさん

予定はなかったですね。自分の職場の雰囲気や仕事の量から、育休は取れないと感じていました。会社がフレックス制度を導入していたり、急な休みが取りやすかったりもしたので、子供が病気した時もなんとか対応できていました。

インタビュアー

なぜ2人目の生後8か月から取ることになったのですか?

タカさん

1人目と同じように仕事をしながら育児もやっていたのですが、ちょうど昇進して仕事が忙しくなってきて、気持ち的にも余裕がなくなって限界でしたね。日中は仕事して、なんとか19時までに帰ってきて、21時くらいまでにお風呂と寝かしつけして。その後また24時まで仕事をして・・・みたいな生活で、私も妻も疲弊してしまいました。そんな時、ちょうど上の子もイヤイヤ期と赤ちゃん返りが重なってしまって、、、。ちょっとこのままだと、私か妻かが倒れて家庭が崩れてしまいそうな感じでした。

インタビュアー

それは大変でしたね・・・。育児に関わっているからこその経験だとは思いますが、きつい生活だったと思います。育休を取ることに関して、会社の人から抵抗はなかったですか?

タカさん

大きな反対はなかったですね。上司がちょっと渋る程度で、部長とか上の人は寛容でした。同僚や後輩も、これまで男性育休を取る人が少なかったので、いわゆるファーストペンギンになってください!的な感じで背中を押してくれました

インタビュアー

タカさんは1年もの期間、育休を取得されました。長い期間お休みしてから復職すると、会社の中で自分の役割や居場所が無くなってしまう、ということもよく聞きますが、タカさんはそういった不安はなかったですか?

タカさん

あまりなかったですね。職場は慢性的に人手不足ということもありましたし、場合によってはフリーランスになるという選択肢も頭の中にはありました。

インタビュアー

フリーランスになるという選択肢は、いつ考えていたんですか?

タカさん

育休中ですね。この期間に自分の人生(ライフキャリア)を見つめなおすことができました。私と妻は、家族で旅行に行くのが大好きで、死ぬまでに行きたいところがたくさんあります。例えば、2026年にアメリカで開催予定のワールドカップにどうしても行きたいと話していて、せっかく行くなら2週間くらいアメリカにいたいよねと。ただ、会社員だと長い休みも取りづらいし、全国に支社があってゆくゆく転勤する可能性もあったので、このままだと自分が人生でやりたいことができないという想いが強くありました。「DIE WITH ZERO」という本を妻と一緒に読んだり、1年間の育休の中でこの先の人生を自分たちはどうしたいのか納得いくまで2人で話し合いをして、フリーランスになろうと決めました。

(書籍の中で「ミッドライフクライシス*」という言葉が紹介されている。)
*ミッドライフクライシス:40~60歳の中年期に起こる心理的危機や葛藤、不安などを指す言葉

インタビュアー

長い育休期間中は、普段仕事に忙殺されて考えられないこれからのキャリア、人生を見つめなおす良いタイミングということですね。
続いて、育児に関することを聞いていきたいと思いますが、育児をしていて楽しいこと、幸せなことってありますか?

タカさん

子供のできることが増えていくのを間近で見れるのは楽しいですね。育休期間中にいろんな所に旅行に行ったのですが、その時の経験が子供の視野を広げてくれた気もしています。

インタビュアー

逆に、苦労とか、辛かったことはありますか?

タカさん

上の子は夜泣きの時に寝ぼけて暴れたり、もう1回寝るまで2-3時間かかったり、それが毎日続いた時はかなりきつかったですね。保育園の帰り道に癇癪で泣き出して、駐車場についてからも1時間くらい家に帰れないこともありました。

インタビュアー

どうやって対応すればよいか、みんなが悩むことですよね。

タカさん

ですね。私の場合は上の息子が成長して、4歳になってから、かなり落ち着いて話ができるようなって育児がすこし楽になりました。それまでは妻とは育児のことで、こうやったらうまくいった、とか、次こうしてみようか、とかよく話をしていましたね。

インタビュアー

奥さんとしっかり話し合って、振り返りができているのはすごいと思います。よくパパは育児の悩みにどう対応すればいいかわからない人も多いですが、ママと話し合ってみるといいかもしれないですね。

タカさん

パパママで気づくことが違ったりもするのでお互いにうまくいったこととかを共有するのがすごくおすすめです。
あと、育休中はなかなか妻以外と話す機会が少ないんですが、会社の人だったり、友達だったり、大人と話せる機会があると、精神的に安定するなっていうのも感じました。
パパ育コミュニティなんかは同じ育児の悩みを持った仲間同士ですし、先輩パパの工夫も聞けるのですごくいい場だと思います。

インタビュアー

パパ友ってなかなか見つからないですよね・・・育休中のパパさんは、実はみんな繋がりを求めている気がします。パパ育コミュニティにご参加いただいたのも、繋がり目的でしょうか?

タカさん

そうですね。参加したのは育休後で、もともと名前だけは知っていましたが、ある研修を受けた時に、MIRAISの方にパパ育コミュニティをおすすめしてもらって参加することにしました。自分は育休中にキャリアを見直したわけですが、他のパパさんが育児の中でどういう経験をしていて、どんなことを考えているんだろうっていうのにも興味がありました。

インタビュアー

パパ育コミュニティ内には、いろんなバックグラウンドを持つ人がいるので是非お互いに話して見てほしいと思います。

タカさん

はい。私からも、自分なりの価値観、気付きを発信できたらなと思います。

インタビュアー

是非お願いします!本日はありがとうございました!

今回は育休中にライフキャリアをみなおしたタカさんのインタビュー記事をご紹介しました。
パパ育コミュニティでは、他にもさまざまなキャリアを歩んだパパさんがたくさん在籍していますので、是非興味を持たれた方はご参加ください。

この記事を書いた人

かずま