愛知県安城市で生まれ育ち、現在は医療・介護の現場で訪問リハビリの営業や実務に携わる「ようさん」。一見、順風満帆に見えるその歩みの裏側には、養子縁組という家族の決断、マッチングアプリでの試行錯誤、そして「仕事人間」であるがゆえに直面した育休中の葛藤がありました。
今回は、家づくりや二人の育児、そして今まさに芽生え始めているコミュニティ活動への意欲についてお話を伺いました。
「自然体でいられる」パートナーとの出会い

ようさんの人生において、31歳での結婚は大きな転機でした。当時、ようさんは祖父の養子となり、家系を次世代につなぐ役割を担っていました。家族からの期待、そして「自分は仕事中心の人間だ」という自覚。その間で、効率も考慮して選んだのがマッチングアプリでした。
「何人かとお会いして、一度はアプリを辞めた時期もありました。でも、再開したときに出会ったのが今の妻です。頑張らなくてもいい、自分の悪いところも含めて包み込んでくれる自然体な彼女となら、一緒に歩んでいけると感じました」
築10年の母屋を残し、庭に家を建てる
結婚と並行して進んだのが「家づくり」です。祖父が亡くなった時期とも重なり、バタバタとした中でのスタートでしたが、そこにはようさんらしい合理性と家族への想いが詰まっていました。
「祖父の庭に家を建てました。敷地内の母屋は建て直してまだ10年だったので、壊さずに残すことにしたんです。今はそこを月命日の場所としたり、本棚を置いて活用しています。新居も、広い家を目指すのではなく、必要最低限で機能的な、自分たちにちょうどいいサイズを意識しました」
「仕事人間」が直面した、育休3ヶ月の現実

現在、3歳と1歳4ヶ月の二人のお子さんのパパであるようさん。一人目、二人目の時にそれぞれ3ヶ月の育休を取得しました。今の職場では育休取得が当たり前になりつつあったといいますが、実際に家庭に入ってみると、予期せぬ感情が湧いてきたと言います。
「一人目の時は、資格試験(心理士)の勉強を優先してしまい、妻には少し恨まれました(笑)。だから二人目はしっかりケアしようと、上の子を毎日公園に連れて行ったり。でも、正直に言えば、3ヶ月間仕事から離れるのはしんどかった。周りが成長している中で自分だけが止まっているような不安。自分は根っからの『仕事人間』なんだと痛感しました」
しかし、その「しんどさ」を乗り越えた今、ようやく育児と仕事の両立が落ち着いてきました。夜泣きに悩まされた時期を抜け、最近では上の子の体操教室に一緒に通うなど、親としての接し方を模索する余裕も生まれています。
これからの展望:コミュニティと「読み、書く」こと
仕事では安城市の高齢者支援に奔走する毎日ですが、最近は「運営」や「コミュニティ」への興味が広がっています。
「読書会を企画してみたいと思っているんです。各自が本を紹介し合ったり、課題本を決めたり。せっかくコミュニティという場があるので、そこを活かしてみたいです。」
【編集後記】 家族の財産や土地という「与えられたもの」に感謝しつつ、お墓や近所付き合いといった伝統的な側面を自分の代でどう整理し、次へ繋ぐか。その真摯な姿勢と、現代的な「仕事と育児の葛藤」のコントラストが、ようさんという人物の深みを作り出していると感じました。
