イベントレポート_教えて先生!子どもの発熱への備え

【パパ育カレッジ】教えて先生!子どもの発熱への備え
2024年3月23日にパパ育カレッジを開催しました。
その内容をご紹介します。

イベント概要

日時:2024年3月27日 22:00~23:30
テーマ:教えて先生!子どもの発熱への備え
イベント内容:
 1.発熱・熱性けいれんへの対応を知ろう
  小児科医 植田先生から以下についてご紹介いただきます。
  ・年齢別の発熱時の対応
  ・熱性けいれんへの対応
   お子さんが熱性けいれんになったことがあるパパさんと対談しながら、
   どう対応するべきかご説明いただきます。

2.熱性けいれん対応bot練習会&座談会
 植田先生が開発した熱性けいれん対応botのご紹介と実際に使用してみる練習会を行い、参加者と子どもの発熱辞意の対応などについてざっくばらんにお話してみましょう。

こんな方におすすめです

  • 子どもが熱を出した時に病院に行くべきか悩んだことがある
  • 熱性けいれんは聞いたことがあるけど、実際起きたらどう対応していいかわからない
  • 育児について気軽に相談できる仲間が欲しい

レポート

講師の紹介

植田 由依

  • 国際医療福祉大学成田病院の小児科医
  • 2児の母で現在は育休中
  • 育休を契機にプログラミングを学び、LINE botなどを作成

小児科医でありながら、エンジニアとして幅広くご活躍されています。

発熱時病院に行くべき?

発熱したからといって、必ず受診が必要なわけではありません。ただし、以下のような条件に当てはまる場合は、受診してください。

  • 生後3か月未満
  • おしっこが出ていない
  • 明らかに元気がない
  • 呼吸が速い
  • 風邪ではない症状がある

上記に当てはまらない場合に受診してはいけないという意味ではなく、受診も保護者や子どもに負担のかかることなので、受診しなくても問題ないという意味です。

条件に当てはまらない場合に受診して小児科医から嫌がられるということはありませんので、心配であれば受診してください。

また、休日や夜間に受診に悩む場合は、小児科学会が監修しているこどもの救急を参考にしてください。

薬は飲むべき?

風邪薬に関して、以下がポイントです。

  • 風邪薬は「症状を和らげる」もの

風邪薬はウイルスを倒すものではなく、症状を和らげる対症療法ですので、薬を飲んだからと言って早く治るわけではありません。

他の持病を持っていたり、痰切りをしないと熱を拗らせたりしてしまうような子は薬をもらうようにしてください。

植田先生は、かつては風邪薬は飲まなくてもいいものと思っていましたが、自身が母となって、子どもが夜眠れないなどで子ども自身や保護者が疲弊してしまうということを実感し、医学的な必要性だけでなく、生活面での風邪薬の必要を再認識したそうです。

  • 熱がある=解熱剤ではない

熱があるからと言って解熱剤が必ず必要なわけではありません。

解熱剤は、熱が高くて寝られない、呼吸が荒くしんどそうなどの状況で使用を検討してください。

39℃あっても元気そうにしていたり、眠れているのに起こしてまで解熱剤を投与する必要はありません。

  • ウイルスには抗生剤は効かない

風邪の原因のほとんどはウイルスです。ウイルスに対しては抗生剤は効きません。

かつては、子どもが熱を出していると抗生剤を処方していることもありましたが、現在はウイルス性の場合は抗生剤を処方していません。

溶連菌とマイコプラズマは抗生剤が有効です。

熱性けいれんとは?

髄膜炎などのあきらかな原因やてんかんの既往歴がないにも関わらず、38℃を超える熱を出した際に起こる痙攣を熱性けいれんと呼びます。

6か月~5歳くらいまでによく発生し、多くは5分以内に治まります。

単純型と複雑型という分類をされ、多くは単純型で後遺症を残さない良性のものですが、複雑型の場合は、原因となる他の要因が潜んでいるため、重症化する危険性があるので注意が必要です。

単純型の特徴

  • 両手両足が左右対称に痙攣
  • 時間が短い

複雑型の特徴

  • 全身ではなく、体の一部だけが痙攣(部分発作)
  • 30分を超えるような長時間続く
  • 一回の発熱の中で複数回発生
  • てんかんの既往歴がある

また、熱性けいれんを一度起こしたら、

  • 再発するのは3割程度
  • 予防は基本的には不要(解熱剤に予防効果はない)
  • ワクチンを控える必要はない

熱性けいれんの体験談:

多くは良性のものとわかっている医療従事者でも、痙攣している様子を目の当たりにすると痙攣が止まるまではハラハラしてしまうそうです。

ましてや保護者が一人で看病しているときに痙攣を起こしたらと考えると非常に怖いですね。

お子さんが熱性けいれんになったとなりーさんに体験談をお話いただきました。

お話いただいた内容を要約してお伝えします。

子どもが保育園で発熱して連れて行った病院の待合室で、熱性けいれんを起こしました。両足をピンと伸ばして硬直し、呼びかけにも全く反応しなくなりました。夫婦ともに熱性けいれんは何となく知っていたので、すぐに「これだ!」とわかりました。運よく病院で発生したので、看護師や医者がすぐに対応してくれて安心しましたが、もし家で発生したら救急車を呼んでいたと思います。死んでしまうんじゃないかと思うくらいの衝撃でした。動画を撮っているような余裕はなかったです。
その日は医者からも再発したらすぐに救急車を呼ぶように言われていたこともあり、夜中も夫婦で交代で見守りました。それ以来、熱が出るとビクビクしてしまいます。

熱性けいれんを見たらすべきこと

熱性けいれんが起きたら、安全な場所に寝かせ、顔を横に向けましょう

舌を噛まないようにタオルを口に入れたり、食べているものを口からかき出したりしたくなるかもしれませんが、逆に窒息や誤嚥を誘発するので、やめてください。

抱っこも他の動きができなくなるので、横向きに寝かせるようにしてください。

痙攣の時間や動画の撮影はなくても診察は可能なので、必須ではありません。病院に行く準備や救急車を呼ぶことを優先してください。

救急車を呼んでも多くの場合は短時間で痙攣が治まるため、救急隊が到着したり、病院につく頃には、痙攣が治まっていることが多いです。

しかし、痙攣している最中はそれがいつまで続くかはわかりませんし、一度治まっても複数回続くようなら危険ですので、救急車を呼ぶことを躊躇する必要はありません。

ただし、救急車を呼ぶ前に痙攣が治まった場合は、慌てずに自家用車で病院に向かうことも検討してください。

熱性けいれん対応LINE bot

我が子が目の前で痙攣している姿を見ながら冷静に対応できる保護者は少ないと思います。

そんな保護者をサポートしてくれる熱性けいれん対応LINE botを植田先生自身が開発されています。

どなたでも無料で何度でも利用できるので、以下から友達登録をして、ご利用ください。

植田先生ご自身が熱性けいれん対応LIN botについてお話してくれました。

熱性けいれん対応LINE botでできること

  • 熱性けいれんの予備知識をつけることができる

熱性けいれんに関する簡単な解説を読んだり、クイズ形式で内容を理解することができます。

解説内容は小児科医の植田先生自身が作られているので安心です。

  • シミュレーションができる

痙攣が起きたことを想定して事前に試すことができます。

いつどこで何度試しても誰にも迷惑がかからないことがLINE botの良いところですので、どんどん試してみてください。

  • 実際に起きたとき、LINEメッセージに沿って対応できる

実際に痙攣が起こると冷静ではいられなくなります。

LINE botからの「子どもを横に寝かせてください」「救急車(119)を呼びましょう」というメッセージを見て対応できます。

アーカイブ動画

本イベントのアーカイブ動画を公開しています。

是非ご覧ください。

参加者の声

  • 熱痙攣について、必要以上に怖がることは無い事がわかった。
  • 大変参考になりました。今後の育児の参考にしたいと思います。
  • 本職の医師の方からのお話を気軽に聞ける非常にありがたい機会でした。
  • 実際に直面したらパニックになってしまうような症状に対してLINEbotを活用してツールを作成している方がいるというのも大変興味深かったです。
  • 子どもが体調崩した時って心配することしかできなくて無力だなと感じてましたが、本セッションで病院へ行った方がいい症状を具体的な説明を受けて安心できました。
  • 大変勉強になり、ありがとうございました。

まとめ

子どもが発熱して心配、病院に連れていくべきか悩む、熱性けいれんが怖い。親なら誰もが抱える問題だと思います。事前に必要な知識を持っておけば、いざという時も落ち着いて対応できるようになると思います。

パパ育コミュには様々な体験をされたパパ・ママやそんなパパ・ママを支援してくれる専門家が参加されています。

体験談を語り合い、専門家と気軽に話ができるイベントを今後も企画していきます。

パパ育カレッジとは

パパ育コミュが主催する勉強会です。

現役のパパママで得意なことを教え合ったり、気になることをディスカッションしながら、お互いに学び合う”育自”の場を提供していきます。

扱うテーマもパパ育コミュのメンバーから募集しています。

どなたでもご参加いただけますので、ご興味あるテーマにはお気軽にご参加ください。

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