【インタビュー】仕事も家庭も諦めない!建設業から人事へ、とのさんが語る「覚悟の育休」と家族のリアル

「仕事も大事だけど、子どもとの時間や家庭も絶対に大切にしたい」――そう願いつつも、職場の環境や働き方に悩むパパは少なくありません。

今回は、スポーツ施設の建設・整備を手がける会社で現場監督を務め、現在は人事部門の立ち上げを担当しているとのさん(31歳)にお話を伺いました。退職覚悟で挑んだ働き方の見直し、柔軟な育休取得のステップ、そして復職後に直面した夫婦の葛藤まで、リアルな想いを語っていただきました!

1. 「スポーツに関わりたい」から始まったキャリア

―― まずは、とのさんのこれまでのキャリアについて教えてください。

とのさん: 小中高と野球、大学ではハンドボールをやっていて、とにかく昔から運動一筋でした。就職活動でも「スポーツに関わる仕事がしたい」という軸が一番にありましたね。大手スポーツメーカーなども受けましたが縁がなく、最終的にスポーツインフラを支える建設業の世界に入りました。

入社した会社は、社員のほとんどがスポーツ経験者やスポーツ好きな熱い会社です。僕は新卒で入社し、現場監督としてグラウンドや体育施設などの施工・整備に長年携わってきました。

2. 「退職覚悟」で伝えた、育児と家庭への想い

―― 現場監督として活躍される中、育休や働き方について考えるきっかけは何だったのでしょうか?

とのさん: 2022年に結婚し、子どもを授かったことが一番の転換期でした。現場監督の仕事は非常にやりがいがありますが、どうしても現場優先になりがちで、土日出勤や急な対応も発生します。「この働き方のままでは、しっかりと育児に関わることができない」と強く感じたんです。

実は最初、会社には「育児にしっかり時間を使いたいので、辞めます」と伝えたんですよ(笑)。

―― ええっ、退職を宣言されたんですか!?

とのさん: はい。中途半端に現場を離れるわけにはいかないですし、自分の本気度を伝えるためでもありました。そうしたら会社側から「ちょっと待ってくれ」と引き留めていただいて。ちょうど会社として人事部門を新設するタイミングだったこともあり、「人事で採用や組織作りをやらないか」と打診を受けたんです。

妻が助産師ということもあって元々育児への関心が非常に高かったので、自分の希望と会社の新たなプロジェクトが合致し、人事への異動と育休取得が決まりました。

3. 現場への配慮と、濃密すぎた「家族の時間」

―― 実際の育休取得はどのようなスケジュールで進められたのですか?

とのさん: 7月9日に子どもが生まれたのですが、当時抱えていた現場の区切りがあったので、7月中はそのまま勤務しました。8月に2週間ほどのお休みを挟み、現場が完全に一巡した9月から本格的な長期育休に入りました。

制度を柔軟に使ってスムーズに引き継ぎを行えたのは、会社にとっても自分にとっても良い選択だったと思います。

―― 育休中のご家族との時間はどうでしたか?

とのさん: 一言で言えば、「楽しいことしかなかった」です! 毎日24時間家族と一緒に過ごし、スーパーへ買い物に行って、子どもの成長を間近で見守る。そんな当たり前のような日々が本当に愛おしかったです。

妻は助産師なので出産のプロですが、退院後の生活や生活リズム作りは手探りな部分もあり、二人で協力しながら乗り越えました。半年を過ぎた頃からは家族で旅行にも出かけられるようになり、この時期にがっつり家庭にコミットできたからこそ、子どもとも深い愛着が築けたのだと感じています。

4. 復職後のギャップと、夫婦で乗り越えた葛藤

―― 4月に復職されてから、大変だったことはありましたか?

とのさん: 復職直後の4月・5月は、正直夫婦関係が少しギクシャクした時期がありました(苦笑)。 僕は仕事復帰して疲れて帰ってくる一方で、妻は7月の復職に向けて不安や焦りを抱えている。当時はどこかで「自分は仕事をして疲れているんだから仕方ない」と思ってしまう自分もいて、お互いに余裕がなくなっていたんですよね。

でも、一番大きかった気づきは「相手を変えようとするのではなく、まず自分自身のあり方を変えること」でした。妻が安心して復職できる環境を僕が作ろう、と決意したんです。

妻が復職後も「朝スムーズに仕事に行ける」「帰宅後の生活がイメージできる」状態を作れるよう、僕自身の対話の重ね方や毎日の行動を意識して変えていきました。また仕事面でも、「家庭との両立を目指したいけれど、現状はうまくできていない」という正直な状況も含めて周囲に伝え、「もう少し早く帰りたい」と自分の目指すあり方に向かって行動を起こしていきました。

完璧にうまくいかない時期があっても、逃げずに向き合い、自分から行動を変えていく。そうやって本気で対話を重ねたことで、夫婦で乗り越えていくことができたと感じています。

5. これから育休を迎えるパパたちへ

―― 最後に、パパ育コミュのメンバーやこれから育休を考えるパパたちへメッセージをお願いします!

とのさん: パパが仕事も家庭もどちらか一方を諦めるのではなく、「どちらも全力で楽しみ尽くす」ことが一番大切だと思っています。

僕自身、コーチングなどを通じて「自分がどう生きたいか」を言語化し、大きな決断ができるようになりました。自分の選択によって人生や家族との時間がどう変わるかを体感できたので、今度は僕の経験や発信を通じて、一人でも多くのパパが自分らしい生き方を選べるきっかけになれば嬉しいです。パパ育コミュでも、相談に乗ったりコーチング的な関わりを通じて、皆さんの挑戦を応援していきたいですね!

編集後記

現場監督という多忙な職種から「退職の覚悟」をもって働き方を見直し、新たなキャリアと密度の高い育児時間を手に入れたとのさん。その勇気ある一歩とご家族への情熱は、多くのパパにとって大きな勇気となるはずです。

仕事も家庭も諦めない生き方を、皆さんも一緒に模索してみませんか?

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